【メッセージ】失ったことで得られるもの
■2021年10月
「富田宇宙選手!お帰りなさい。東京パラリンピックでのメダル獲得おめでごうございます!」
写真)ぶどうの木バンビクラスとの記念撮影!
秋の深まりを感じる今日この頃です。ぶどうの木幼児園の10月は行事が多い季節ですから、子どもたち一人ひとりの成長がさらに楽しみです。このような困難な状況にあっても毎日命が与えられ、共に分かち合って生きていけることに感謝したいと思います。さて、東京パラリンピック競泳メダリストの富田宇宙選手と先日再会することができました。彼はパラリンピックを終えて、「大切なものを失ったことで得られるものがある。どんな苦痛も苦労も、それは大切な学びで自分を強くしてくれる。」と語っています。また、「この瞬間のために障がいを授かったのかもしれない。ここが本当のスタート。」だと仰いました。「授かる」とは、「いただく」とも言い換えられますが、私たちはかけがえのない人生を過ごす中で、自分ではコントロールできない事が起きた時、そのことをどう受け止めるのかという精神の状況や充実具合がいつも問われると思っています。そのような点では、富田さんの生き様は私たちに「希望の原点」を教えてくれるように思いました。「わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」(『新約聖書』ローマへの信徒への手紙5章3-4節より) 私が、ぶどうの木幼児園に赴任してから55回目の園だよりメッセージです。赴任当時は、新型コロナウイルス禍が訪れるとは予想だにしておりませんでした。しかし、このような時代を過ごしているからこそ、「本当に大切なもの」に気づけたのだと思えるようになりました。今年度も半年が過ぎました。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いします。ぶどうの木幼児園園長 木村成寿