ピンクシャツデーのはじまり


これは2007年(ねん)カナダの学校(がっこう)でのできごとです。

「おはよう」
「あ! おまえ、ピンクのシャツ着(き)てる!」
「変(へん)なのー!」
「え? なんで? ひどいよ!」

ピンクのシャツを着(き)た男(おとこ)の子(こ)は、走(はし)って行(い)ってしまいました。
それを年上(としうえ)の男(おとこ)の子(こ)たち二人(ふたり)が見(み)ていました。
二人(ふたり)は、どのようにしたらいじめがなくなるか考(かんが)えました。

二人(ふたり)は、男(おとこ)の子(こ)に寄(よ)り添(そ)うことに決(き)めました。
「あの男(おとこ)の子(こ)と同(おな)じように、ピンクのシャツを着(き)るのはどうかな?」
「賛成(さんせい)! ピンクのシャツを買(か)いに行(い)こう!」

二人(ふたり)は、おこづかいを合わせて50枚(まい)の ピンクのシャツを買(か)いました。
次(つぎ)の日(ひ)、二人(ふたり)は学校(がっこう)の前(まえ)でピンクのシャツを 学校(がっこう)のみんなに配(くば)りました。 「いじめに反対(はんたい)する人(ひと)は、一緒(いっしょ)にピンクのシャツを着(き)ませんか?」 「みんなでいじめをなくそう!」

たくさんの人(ひと)が、いじめ反対(はんたい)という気持(きも)ちで、 ピンクのシャツを着(き)ました。
「悪(わる)いことをしたね」
「ぼくたちもピンクのシャツを着(き)て謝(あやま)りに行(い)こう」

二人(ふたり)は、ピンクのシャツを着(き)て男(おとこ)の子(こ)のところへ謝(あやま)りに行(い)きました。
「からかったりして悪(わる)かったよ。ごめんね」
「いいよ。仲良(なかよ)くしよう」

学校中(がっこうじゅう)がピンク色(いろ)に染(そ)まり、いじめが自然(しぜん)となくなったそうです。
この出来事(できごと)が2月(がつ)の第(だい)4水曜日(すいようび)にあったことから、YMCAでもいじめについて考(かんが)える時間(じかん) 『ピンクシャツデー』を設(もう)けています。
世界中(せかいじゅう)でいじめがなくなりますように。

このページの上へ