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【熊本豪雨】避難所の現場から 3

熊本YMCAは、7月豪雨で甚大な被害に見舞われた球磨村の村外避難所である旧多良木高校で、109人(10月14日時点)の避難者の生活をサポートしています。また、事前にPCR検査を行うなど新型コロナウイルス感染対策を十分に講じたうえで、全国のYMCAや協力団体からも支援スタッフが入り、運営にあたっています。

池田 麻梨子さん
東京YMCA (派遣期間9/28-10/12)

旧多良木高校は球磨村の村外避難所で、避難所と球磨村は車で1時間はかかる距離にあります。避難所にいるだけでは、豪雨による被害状況はまったくわかりません。
熊本に到着すると、そのまま球磨村へと向かいました。 そこは、山と川に挟まれた村。豪雨で数日間、孤立状態が続いたこの場所で、どれだけ不安で絶望的だったかと考えるととても胸が痛みました。

避難所では、住民の皆さんがとても協力的で、自立した生活を送っています。一方、慣れない環境での生活でさまざまなストレスが募っているように感じられました。 ある日、夜中にコンビニへ出かけ、朝まで戻られなかった方がいました。理由を尋ねると、「ドアを開ける音で迷惑をかけるといけないので、車で過ごした」と返ってきました。

私は食事係として、住民ボランティアの皆さんと一緒に食事を配ったり、片付けをしたりしました。はじめは何を話したらよいのか、何を話さないほうがよいのか、手探りでした。 いつか必ず訪れる別れを意識しながら、被災された方々に向き合うのは容易ではありません。それでも、復興へ向かう村や人々とともに「いる」ことで、私たちが少しでも寄り添うことができたらと願います。

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