北部タイ山岳民族の子どもたちを支援する里親運動

若竹寮の子どもたち

 1994年に設立し、日本の里親と共にタイの山岳少数民族の子どもたちの支援を続けてきた若竹寮が2023年度末をもって閉鎖しました。若竹寮は子どもたちが街の学校に通うための生活の場となっていましたが、山岳民族の居住地に小学校と中学校ができたことにより、必要性に変化が生じていました。熊本YMCAでは今後、タイ・チェンマイYMCAなどと意見交換を行い、形を変えた子どもたちの支援活動の継続を検討します。

北部タイ山岳少数民族

山岳少数民族の子どもたち

タイ北部には、山岳民族と言われる少数民族が暮らしています。主な民族は、アカ族、カレン族、モン族、ヤオ族、ラフ族、リス族。彼らは独自の文化や言語を持つ、いくつもの民族がその伝統を残しながら、それぞれに村をつくっています。

山岳少数民族の抱える課題

山岳少数民族の村

かつて、山岳民族は焼畑農業と麻薬の原料であるケシの栽培によって、生計を立てていました。ところが、タイ政府は森林の伐採や焼畑、ケシ栽培を禁止。現在は、タイの王室や国際援助団体の作物代替プロジェクト支援によって、コーヒー、野菜、果物、花などを栽培しています。依然として国籍を持たない人も存在し、タイ語の不自由さから、人身売買や売春、麻薬取引などの被害に遭うこともあります。
山岳地帯や村の近くの学校で行われる教育内容が必ずしも十分ではないために、親元を離れ寮生活を送る子どもは今でも多くいます。

若竹寮の支援

若竹寮の子どもたち

1994年、熊本YMCAは山岳民族の子どもたちが共同生活を送りながら街の学校に通えるようにと、里親制度による寮の運営を開始。“子どもたちがすくすくとまっすぐに育つように”との願いを込め「若竹寮」と名づけられました。20名ほどの寮生たちは、料理や掃除、草取りなどを交替で分担し、協力しながら寮生活を過ごしています。

▼若竹寮の1日▼

▼若竹寮生(取材当時)からのメッセージ▼

タイ北部山岳少数民族里親運動事務局
公益財団法人熊本YMCA本館

〒860-8739 熊本市中央区段山本町4-1
Tel 096-353-6391 Fax 096-324-7877 e-mail: sdgs@kumamoto-ymca.org


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