熊本YMCAは、7月豪雨で甚大な被害に見舞われた球磨村の村外避難所である旧多良木高校で、2カ月半にわたり避難者の生活をサポートしました。事前にPCR検査を行うなど新型コロナウイルス感染対策を十分に講じたうえで、全国のYMCAや協力団体からも支援スタッフが現地入りし、運営を支えました。
(THE YMCA 12月号掲載|避難所でYMCAらしいプログラミング教室)
避難所で暮らす子どもたちを対象に10月4日と11日の2回にわたって「Amazon Future Engineer」プログラミング教室を実施しました。避難所には小学1年生から高校生まで12名の子どもたちが暮らしていましたが、遊ぶ機会と場所が限られていました。そこで、避難所で暮らす犬をモチーフとしたウェブサイトを制作して見てもらい、パソコンを使ったお楽しみ会として興味を持ってもらいました。
初回には4名が参加し、ウェブサイトの作成に取り組みました。まだタイピングをしたことがない小学1年生も「この写真がいい」と選んだり、スタッフのスマホを借りて動画を撮ったりしました。ある日のタイピングゲーム大会では、小学生がスタッフも顔負けのタイピングで優勝しました。この頃から、帰宅後の子どもたちが自然とホールに集まるようになりました。
2週間を通して7名が参加、3名が自作のウェブサイトを完成させました。子どもたちが作ったサイトはご家族だけが確認できる安全な形でそれぞれの手元に残せたことも大きな成果となりました。この期間、避難所で、避難所だからこそ「楽しい」経験と記録を残すために試行錯誤しました。なによりも子どもたちの集まる居場所作りに貢献できたことが「YMCAらしい」プログラミング教室であったと思います。
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