YMCAフィランソロピー協会の成り立ち

YMCAフィランソロピー協会の誕生
YMCAフィランソロピー協会は、1995年に設立。当初、熊本YMCAが行う国際交流活動や障がい児キャンプなどを財政的に援助する、いわゆる「賛助会」の設立が計画されていました。熊本YMCAでは、情報の収集や企業との面談が重ねられ、1994年7月、第1回企業懇談会が開催されました。その後も企業やボランティア団体との懇談会が開かれ、1995年10月にフィランソロピー協会の設立を迎えました。数々の懇談会や情報収集の中でわかってきたのは、企業がボランティア活動へ参加する機会を望んでいるということでした。当時の企業では、ボランティア活動に対し潜在的な要望がある一方で、窓口もノウハウもない。そこで、企業へボランティア情報を提供し、企業とボランティア団体を結ぶ役割をYMCAが担うことになったのです。結果として、賛助会から方向転換し、YMCAの名を冠したフィランソロピー協会が誕生しました。
企業にとって社会貢献は必須の条件
フィランソロピー(philanthropy)とは、ギリシャ語の「人間愛」という言葉に由来し、人間愛にあふれる社会を目指す、企業の社会貢献活動を表す言葉として用いられています。現代社会は、少子高齢化の進展や失業率の悪化、地球環境の破壊など多くの課題に直面しています。YMCAフィランソロピー協会では、ボランティア情報の発信、チャリティイベントやセミナーの開催を通して、こうした様々な問題と向き合ってきました。
企業には利益を追求するだけでなく、環境への配慮、地域社会への貢献が求められており、現在CSR(企業の社会的責任=Corporate Social Responsibility)という言葉で表現されています。清掃・植樹活動やイベント協賛、NPO支援など形態は様々ですが、社会貢献は企業にとってもはや必須の条件となりつつあります。
全国的にも珍しい協会の存在
設立以来、YMCA(事務局)から企業に対し、ボランティアにまつわる様々な情報が伝えられ、企業で働く人々がそれぞれの意志に基づいてボランティア活動に参加するというスタイルが確立しました。YMCAは、企業の社会貢献活動を推進していく上でのパートナーであり、コーディネーターとして存在しています。フィランソロピー協会の特異性は、同じ目的のため業種の垣根を超えて活動するという点にあります。チャリティボウリング大会やチャリティ駅伝大会など独自の社会貢献活動が、企業人の手によって企画・運営され、各種イベントには物品の寄付のみならず、現場で働く多くの社員・職員の人的協力が寄せられています。一社単独では生み出せない、ダイナミズムやコミュニケーションが広がっています。また、協会活動においては、立場や肩書きに関係なく「さん」付けで呼び合われていることも、企業社会ではユニークなポイントでしょう。協会の働きが波及し、2008年に岡山YMCAフィランソロピー協会、2009年に鹿児島YMCA法人賛助会が誕生しています。
社会のため、地域と共に
経済情勢の急激な悪化と停滞により、企業や協会を取り巻く状況は、楽観視できるものではありません。フィランソロピー(社会貢献)活動は、その成果が見えにくいため、活動の意義が見出せず、受け入れられにくい現状があります。しかしながら、環境問題をはじめとする地球規模の課題はどれも待ったなしの問題ばかりです。企業も社会を構成する一員として、地域の発展に寄与しなくてはなりません。その取り組みが、ひいては企業イメージを高め、企業価値の向上にもつながります。社会貢献に取り組む企業は社員の誇り。ボランティア活動を通じて得られた人や情報との出会いによって、社員がいきいきと輝き、新しい風が企業に吹き込まれます。
YMCAフィランソロピー協会は、企業やNPO、世界のYMCAとのネットワークを活用しながら、人間愛あふれる社会実現へ向かってこれからも取り組んでいきます。

このページの上へ