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【熊本豪雨】被災地からの声

熊本YMCAは、7月豪雨で甚大な被害に見舞われた球磨村の村外避難所である旧多良木高校で、約140人の避難者の生活をサポートしています。また、事前にPCR検査を行うなど新型コロナウイルス感染対策を十分に講じたうえで、全国のYMCAや協力団体からも支援スタッフが入り、運営にあたっています。

球磨村渡中園地区に暮らす岡賢治さん・憲朗さん兄弟は、7月4日未明、近くを流れる球磨川や支流から水があふれ出し、球磨村役場のある高台まで車で避難しました。みるみるうちに一帯が茶色く濁った水に飲み込まれていく様子を、ただ呆然と眺めるしかありませんでした。
水が引くと家に戻り、賢治さんは変わり果てた光景をカメラに収めました。建物に流れ込んだ土砂や水没した家具は、今も被災当時のままだといいます。

写真提供/岡賢治さん

9月下旬、球磨村総合運動公園に設置された応急仮設住宅(ムービングハウス)への入居を前に心境を尋ねると、「新しい生活への期待より、心配の方が多い」と一瞬表情が曇りました。仮設住宅への入居は原則2年。「その先のことを考えると、不安になる」。
それでも、二人は避難所での3ヵ月を「楽しかった」と振り返ります。「まさか自分たちが避難所で生活をすることになるとは想像もしなかった。ここへ来た当時は戸惑いも大きかった。けれども、暮らしてみると、少しずつ生活にも慣れて、不自由さは感じなかったよ。スタッフがやってくれる体操も楽しみだった。今は、離れるのが名残惜しい」。

避難所を運営するスタッフに、自ら避難所で撮った写真をプリントしてプレゼントしていた賢治さん。仮設住宅での生活が始まっても、「また、この避難所へ来たい」と二人は話してくれました。

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