若竹寮とは

緑の小高い山なみの続く北部タイ。ビルマ、ラオスと国境を接するその山岳地帯には十数民族60万人におよぶチベット・ビルマ語族の山岳少数民族が暮らしています。色とりどりの刺繍やパッチワークの手工芸、焼畑農業を中心とする豊かな民族文化は、日本人の民族文化にも、とても近いことで知られています。

しかしながら、近年は、国境紛争、麻薬、環境問題などによって、住みなれた山を追われ、国によって指定された狭い土地で、貧しい生活を強いられています。その結果、現金収入の少ない彼らは、麻薬犯罪に手を染めたり、また貧しい彼らを狙って、性産業への強制労働を強いる児童売買ブローカーが、街で子どもたちを働かせると言葉巧みに彼らを騙し、若年層でのエイズ感染が急増するなど、さまざまな深刻な問題に直面しています。

熊本YMCAは、タイチェンライYMCAとの協力の下に、1994年より、山岳少数民族の子どもたちを支援する精神里親運動を続けています。現在、小学生高学年から高校までの55名の子どもたちが、「若竹寮」で共同生活をしながら、寮から街の学校に通っています。現在、新年度から寮に入る子どもたちの里親を募集中です。趣旨をご理解の上、ぜひ、多くの皆様のご協力をお願い申し上げます。

目標
学生に学業の機会を与え、ここで得た知識、経験を将来の職業や自己の地域民衆開発、発展へ生かしていく。
寮設立の目的
  1. 貧しい家族、親のいない家族の子ども達に学業の機会を与える。
  2. 山岳民族の市内に身内のいない子ども達に対し、学費の援助や学業期間中の安全な宿泊施設を提供する。
  3. 保護、管理、愛情、暖かさの寮生活を通じ、学生の就学意欲を喚起するとともに、良き社会人となるべくその人格形成に努める。
  4. 一般平地タイ人や他民族、外国人などとの友好的な交友関係を培う。
  5. 子ども達の自由な思考力、発言力を養うとともに、地域リーダーとしての知識や模範的な行動力や他人との共同生活力を養う。
  6. 学生自身の良き民族文化、伝統を後輩、後進に保持、伝達していく。

このページの上へ