御船町スポーツセンター

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【Yストーリー8】どんな小さなことでも必ず誰かの為になる

特定非営利活動法人CWS Japanの協力により熊本YMCAが行う支援活動の取材が行われました。内容をご紹介します。

2016年5月7日

 熊本地震により、大きな被害を受けた阿蘇市では、阿蘇YMCA(熊本YMCA阿蘇研修施設)が災害ボランティアの窓口として、全国から集まるボランティアの活動拠点になっている。朝8時半ごろになると、他県から来たYMCAのボランティアリーダーや一般ボランティアであふれていた。

掲示

 今回取材をしたのは福岡YMCAのユースリーダーのチームである。引率のスタッフ2名とリーダーの9名の計11名のチームだ。名札にはマシュマロ、サブレ、オラフ、みるくなど、ユニークなリーダーネーム(YMCAの活動で使用するニックネーム)がかわいいイラストとともに書かれている。参加者は全員同じ大学の教育学部に通っており、気心の知れた中だ。

 作業内容は倒壊した家屋の瓦の運び出しである。地面に落ちた瓦は四方八方に飛び散っており、瓦ひとつひとつがずっしりと重い。太陽が照りつける中、てきぱきと落ちた瓦をコンテナの中に集め、指定の場所に運んでいく。

 福岡YMCAのボランティアリーダー達は、職員の指示に従うだけではなく、どうやったら効率がいいのかをそれぞれが考え、行動に移していた。彼女達は全員が災害ボランティアは初めての経験だが、マニュアルのない災害ボランティアに必要な、主体性をもった創意工夫が自然と行われていた。コンテナいっぱいになった瓦を「重い」の弱音も吐かず、笑顔で作業で進める彼女達にたくましさを感じた。作業を終えたメンバーに、家主の方が挨拶をする。「地震で家も牛舎も壊れ、自分一人ではどうしていいかわからなかった。来てくれて、本当にありがたかった。」メンバーも深くお辞儀をして、家を後にする。「ありがとうございました。」「お世話になりました。」元気いっぱいの彼女達の声が、青空に響いた。

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 初めての災害ボランティアは決して楽な作業ではなかっただろう。彼女達のモチベーションは何なのか。引率したスタッフはこう話す。「普段は子ども達に、主体性をもち自分で考えて行動するように教えている彼女達ですが、今回はそれを彼女達自らが体現する形になった。子どもの成長を手助けをするYMCAの活動も、根っこは人のために何かしたいというボランティア精神から来るもの。活動は形は違えど、彼女達を動かしている精神は、普段のキャンプをしているときのものと同じなのかもしれませんね。」

 最後に、現場での活動を終えた彼女達に感想を聞いた。「家が熊本の県境に近く、地震のときは大きく揺れた。余震も続き、不安がまるでなかったわけではない。それでも何かしたいと思って参加したが、現地に来てみて住民の方の明るさに驚き、また励まされた。」「来る前は、正直自分が行っても役に立つのかわからなかったが、実際に活動をしてみて、どんな小さなことでも現地の力になるとわかった。こどもたちにも、どんな小さなことでも必ず誰かの助けになる、困っている人がいたら助ける人になってほしいと伝えたい。」

 ボランティアがつないでいく元気や優しさは、復興に向かう長い道のりのなかで、阿蘇そして熊本にとって必要不可欠なものになるだろう。

報告作成:矢野瑛子
写真:矢野瑛子・因幡亮治 熊本YMCA

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