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【Yストーリー5】現地に居る強みを活かし、ニーズを見極め、より効果的な解決へ!

特定非営利活動法人CWS Japanの小美野剛さんにより熊本YMCAが行う支援活動の取材が行われました。内容をご紹介します。

2016年4月27日

避難所生活を余儀なくされている避難者数は4万人強と発表され、各地でボランティアセンターが開設されるなど、復興の第一歩が進みつつある気がします。熊本YMCA阿蘇研修施設(以下 阿蘇YMCA)でもボランティアセンターが設立され、 阿蘇YMCAは宿泊や食事も提供できる画期的な場所となっています。こういったボランティア拠点の存在は、きっとこの地域の復興を力強く後押しするのではないでしょうか。

阿蘇市車帰地区は阿蘇山の西すそ野に位置し、被害も大きかった地域です。写真のような家屋の倒壊が至る所で見られ、住民の方々は近くの公民館に避難されています。

倒壊家屋

通常は、家屋の損害状況をそれぞれの住民が区長に報告し、区長から社会福祉協議会(社協)へ共有され、ボランティアの派遣に繋げるというプロセスです。しかし住民の希望とボランティアの派遣にタイムラグが生じる事もあり、区長や社会福祉協議会と直接コーディネートできるYMCAの存在は、とても頼りにされているようでした。

阿蘇館長「私たちは、今までこの車帰で住民の方々と一緒に活動してきましたから、良い関係性があるのです」と阿蘇YMCAの山田館長は教えてくれました。阿蘇YMCAは建物自体の倒壊を免れ、地震から一週間程で被害の把握や施設内の掃除なども終えました。さて、ここからがYMCAの底力だと思いますが、YMCAは、この熊本YMCA阿蘇研修施設をボランティアの拠点とし、周辺地域の復興を後押しするセンターとする事を決定。それに向けた準備を数日で終了、昨日4月26日、ボランティアセンターとしてオープンさせました。

阿蘇市では、たくさんのニーズが見受けられます。倒壊した家屋の撤去ももちろんなのですが、その中でも使えるものは取っておかなくてはなりません。例えば屋根瓦です。割れてないものはもちろん使えるので、人の手で丁寧に一つ一つ取り除く事が必要です。この作業はもちろん重機では出来ませんので、ボランティアの存在が必要不可欠になってくるわけです。

阿蘇YMCA活動

阿蘇市では2万7千人の住人の内、5千人が避難をされており、復興への道のりはまだまだ長いのが現状です。屋根瓦を撤去する作業を始めた家のおばあちゃんが「ほんっと、助かるわぁ」と笑顔でおっしゃったのが印象的でした。地元にいるからこそ地元のニーズが分かり、そしてそれに対する対応が迅速に出来る事は、地元の方々にとってこれ以上ない力なのでしょう。

世界人道サミット(WHS)でも「支援は出来るだけ現地主体で、国際社会はその後必要に応じて関わるべき」と言っています。まさにその実践を阿蘇で見た気がしました。

写真及び英語報告作成:小美野剛 CWS JAPAN 事務局長
要約:CWS JAPAN事務局

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>>YMCAの活動について熊本YMCA緊急災害支援Facebookページをご覧ください


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