メールマガジンバックナンバー Vol.83 (守田 富男さん)

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守田 富男さんが語る「私とYMCA」

▼▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2012/02/29 Vol.83━

 熊本YMCA メールマガジン https://www.kumamoto-ymca.or.jp/

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   ★☆ 会員・地域からのリレーメッセージ-第9弾 ☆★
     熊本YMCAをこよなく愛しているボランティア 
        守田 富男さんが語る「私とYMCA」

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2011年6月からリニューアルしたメールマガジン!毎月1回、主にボランティ
アの皆さんが登場し、それぞれの立場からYMCAとの関わりやその魅力、また
ご自身の取り組んでいる活動について紹介してくださいます。きっと「ほぉ、
YMCAってそんな事もしていたの?してるの?」って新発見があると思います。
今回はその第9弾!

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「私とYMCA」

 YMCAとの出会いは中学生時代に出かけたスケートセンターでした。ハイカラ
な建物とYMCAの大きな文字看板が印象に残っています。その当時は、まさか
将来こんなにお世話になるとは思ってもいませんでした。
 昨年が結婚35周年でした。結婚以来、互いに年3回の贈り物を欠かしたこと
がありません。誕生日と結婚記念日、そしてクリスマスです。最近では、
さすがにネタが尽きてきたのですが、何を喜んでくれるか、何をもらえるの
かなと毎回楽しみにしています。
 今年2月で58歳になりました。これまでの歩みを振り返ると、神様から時に
かなったプレゼントをいただいてきたことに気づかされます。どれも最初は
贈り物だと分からず、文句たらたらでしたが・・・

 私はイグサ農家の長男として生まれました。長男は家を継ぐのが当然とい
う時代です。東京や大阪といった大都会へ憧れましたが叶わず、高校卒業と
同時に電電公社(現在のNTT)へ就職し、鹿児島の出水市へ赴任しました。
職場の歌声サークルで出会ったのがモリママリーダーです。二十歳で一緒に
洗礼を受けクリスチャンになり、2年後に結婚しました。当時の私は体重57
キロ、写真を見ると別人です。

 出水市での暮らしが8年ほど過ぎた頃、元気だった父がリウマチを患って
農業が出来なくなり、地元八代へ転勤を願い出ました。モリママは電話交換
手を辞め、二人の子どもを育てながら兼業農家生活が始まりました。保守王
国と呼ばれていた当時の熊本は、今では考えられないほど男尊女卑の考えが
強く、女性は育児と家事と農作業に追われ我が家も例外ではありませんでした。
モリママは最初の頃こそ枕を濡らす日々でしたが、持ち前の明るさで地元に
とけこみ、PTA役員や農協若妻会のリーダー格になると私より名前が売れ、
子どもも4人に。

 私はというと地元の電話局で電話故障修理など現場作業に従事し、ヘルメ
ットと作業服がトレードマーク。農繁期に10日ほど会社を休んでも許される
良い時代でした。思いもよらない昇進のチャンスが来て心が揺れた日々もあ
りましたが、長男として病気の父と家族を残して転勤できず、地元に残る道
を選ぶより仕方ありませんでした。

 くすぶっていた私に大きな転機が訪れたのは35歳の時です。八代にワイズ
メンズクラブというYMCAをサポートするクラブが設立されることになったの
です。当時の牧師から入会を勧められ何も分からないままチャーターメンバー
に名前を連ねました。牧師は1年後に天に召されましたが、病床で「守田さん、
ワイズメンズクラブをよろしく」と頼まれました。これまで二十数年にわたり
YMCAとワイズメンズクラブに関わり続けてこられたのは、この時の約束があっ
たからかもしれません。

 農家の長男という呪縛は、実は大きなプレゼントでした。そのおかげでワ
イズメンズクラブに入会し、YMCAと出会い、私の人生は大きく変わりました。
JR九州ホテル熊本の場所にあったYMCAステーションセンターの運営委員会へ
電車で通うようになりました。YMCAが何か分からないままでしたが、スタッフ
の明るさと温かい雰囲気に魅せられました。「もう一つの生き方を求めて」
という当時のYMCAキャッチフレーズこそ、私が求めていたものでした。

 1995年1月の阪神淡路大震災の年に御殿場の東山荘で開催された第10回日本
YMCA大会は特に印象に残っています。ボランティア元年と呼ばれた年です。
共に生きるとは、ボランティアとは何かを参加者全員で話し合いました。
グループ討議のリーダーは女子大生です。グループの最年長は80歳だったと
思います。年齢も職業も違う者同士が熱く語り合いました。全ての人が集ま
り平等の立場で理想に向かって進むのがYMCAなのだと改めて感じた大会でした。

 YMCAとワイズで忙しく飛び回っていた私に、モリママから「一銭にもなら
ないことばかり。そんなに一生懸命にやらなくても・・・」と小言を頂戴した
ことがあります。「お金をどれだけ積んだとしても、こんな出会いと体験は
できないよ」と私。今ではモリママも八代ワイズメンズクラブメンバーになっ
ています。

 地元八代で始めたYMCAデイキャンプin八代は今年で15年目になります。私
のリーダー名は「トトロ」です。子どもたちから「トトロ~」と呼ばれると、
本当に嬉しくなります。沢山のリーダー、ボランティア、熊本YMCAスタッフ
に支えられ続けることができました。参加者からリーダーが生まれるまでに
なり、私たち夫婦のライフワークになった感があります。

 人生をテレビだとすれば、チャンネルは多い方が面白いし楽しいです。
YMCAには沢山のチャンネルがあります。健康、教育、語学、国際交流、地域
奉仕、ボランティア活動など多岐にわたっています。
 高齢化社会は長寿社会です。元気なうちに新しいチャンネルを加えてみる
と違った世界が開けてきます。

 私のモットーは「オファーは断らない」です。声をかけられたら、とにかく
行ってみる、引き受けてみる、会って酒を飲んでみる、と頼まれごとを淡々
と引き受けてきました。気づくと、運営委員長、常議員会議長、ワイズ九州
部長、西日本区主任、西日本区書記、YMCA理事、副理事長などのお役目をい
ただいていました。その立場に育てられて今日に至っています。それらは
すべて神様からの大きな贈り物でした!


―【編集後記】―――――――――――――――――――――――――――

今回原稿をご提供いただきました、守田富男さんは、文中にもありますよう
に現在、熊本YMCAの副理事長、中央YMCA運営委員長、八代ワイズメンズクラブ
会長を務められています。実は、このメールマガジンシリーズを手がけてい
るチームメルマガ(勝手にそう呼んでいますが・・・)のメンバーでもあり
ます。頼もしいボランティアのメンバーに支えられて、このメールマガジン
も定期配信できています!!事務局から感謝を込めて。(Y.H)

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