今回はアメリカ出身のHerbertさんです。
私が育ったのは、アメリカのモンタナ州北部の人口500人程度の小さな町です。
クリスマスイヴには、町のほとんどの家庭では、伝統的なアメリカのディナーをいただきながらお祝いしました。クランベリーソースをたっぷりかけたターキー(七面鳥)やパンプキンパイ…他にも沢山のおいしい料理をいただきました。
あるクリスマス、我が家ではノルウェーの伝統的な料理をいただくことにしました。ミートボールやレフセ(lefse)、それにルーテフィスク(lutefisk)をいただきました。レフセとは、じゃがいもと小麦粉でできた、トルティーアのような平たい焼きパン。
フーテフィスクは、お魚のタラで作ってある保存食。バターを添えていただくのですが、これがとってもくさい!お料理のほかにもスカンジナビア(北欧)のお菓子もいただきました。クラムカカ(krumkaka)という、シュガーパウダーをまぶした上品で素敵なお菓子が印象に残っています。
近所にボヘミア出身のおじさんが住んでいました。このおじさん、クリスマスイヴにサンタクロースの格好をして、子どもたちが住んでいる家々を訪ねます。白い毛をふちにあしらった素敵な赤いベルベットのサンタスーツを着て、足元にはピカピカの大きな黒いブーツ、そして、本物の馬が引くソリに乗って!それにこのおじさん、立派なヒゲを生やしていたので、子どもたちはみんなこのおじさんが正真正銘のサンタさんだと信じていました。
私たちのお父さんやお母さんはクリスマスが来る前に、子どもたちがサンタさんにお願いしているプレゼントをこっそり買い、このおじさんサンタに預けます。そして、このおじさんサンタがクリスマスイヴにソリに乗って、子どもたちにプレゼントを届けにやって来るのです。今でも思い出します。雪の降るイヴの夜、サンタさんのソリのベルが聞こえるとすごーくワクワクしていたことを。
プレゼントを開けた後は、みんなでクリスマスキャロルを歌い、スパイスの効いたホットワインを飲みました。
翌日のクリスマスの日には、町の真ん中にあるスケートリンクへ行き、スケートで鬼ごっこやホッケーをして遊びました。そして大きな焚火をしてみんなで温まりました。
私が幼い頃のモンタナのクリスマスは、毎年必ずホワイトクリスマスでした。
Merry Christmas!