御船町スポーツセンター

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【Yストーリー16】ありがとう、集いの場

2016年9月20日

 熊本地震から5ヵ月が過ぎた。震度7の激震に2度見舞われた益城町の西村博則町長は、益城町総合体育館の避難所を10月31日に閉鎖すると発表した。益城町には、最大18カ所の指定避難所が設けられていた。益城町総合体育館は町で唯一残る指定避難所で、熊本YMCAが運営している。
 この避難所では今も約200人が生活を送っているが、必要な仮設住宅1556戸が確保できる見通しが立ったため、町が避難所の10月末閉鎖を決めた。しかしながら、避難者全員の行き先が決まっているわけではない。被災者の生活再建へ向けたサポートが続いている。

よかましきハウス外観

 総合体育館に隣接する場所に設けられていた多目的プレハブ施設「よかましきハウス」が17日に惜しまれつつ閉館した。当日は「ありがとうまつり」と題した感謝会が開かれ、利用者やボランティアが集まった。
 「よかましきハウス」は、避難生活を送る益城の人たちが自分たちで“やりたいことをやれる場所”としてオープンしたコミュニティ活動拠点。6月11日の開設以来、これまで約3カ月間に157団体、延べ4千人が利用したという。

 感謝会では、同ハウスで行われた講座や催しなどを収めた写真がスクリーンに映し出され、思い出をスライドショーで振り返った。館長の眞田(さなだ)昇さんが、当時のエピソードを交えながら一枚一枚に解説を添えた。(写真左)
 この場所では、定例で行われるようになった囲碁クラブや手作りサロン、太極拳などのほか、避難する人たちを励まそうとマジックショー、徳島阿波おどりや牛深ハイヤおどりなども披露された。

 YMCA益城ボランティアセンター長として運営を支えた秋寄(あきよせ)光輝さんは、仮設団地で集会所《みんなの家》の整備が進むことなどをふまえ、「閉館後も、それぞれの場所で楽しみを広げてほしい」とメッセージを贈った。

よかましきハウス

 館長の眞田さん、副館長の宮崎律子さん(写真右:カラオケを歌う人の横で手を叩く女性)はいずれも益城町在住の被災者で、いつしかよかましきハウスを支える名コンビになっていた。現在、眞田さんは仮設住宅生活、一方の宮崎さんが暮らすのは今も“体育館”だ。

 この日宮崎さんは、「ありがとうまつり」に集まった人たちへ振る舞うべく、豚汁の仕込みを行っていた。閉館に際し宮崎さんに思いを尋ねてみると、浮かない表情とともに「さみしいね」と返ってきた。だが、すぐに「利用者は裸一貫で知り合った者同士。私が着ている服もいただいたもの」と笑った。
「いろんな人との出会いがあった。新しい絆も生まれた。カラオケに誘った方が、実は歌の先生だったということもあった。利用した皆さんから『ありがとう』と声をかけてもらったが、私のほうこそ利用してくれてありがとうと伝えたい。皆さんに利用してもらえなければ、交流の場所にはならなかったのだから。それから、支えてくださった全国の皆さんにも、ありがとう。家はなくなってしまったけれど、あたたかい心は残ります。仮設住宅へ移っても、手を取り合って生きていきたい」。
 慣れ親しんだ憩いの場を離れ、被災者は次の一歩を踏み出そうとしている。

写真及び報告作成:因幡亮治 熊本YMCA

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