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【Yストーリー6】「最大限のおもてなし」~行政とのパートナーシップづくり~

特定非営利活動法人CWS Japanの小美野剛さんにより熊本YMCAが行う支援活動の取材が行われました。内容をご紹介します。

2016年4月29日

 熊本地震の余震は1000回を超え、気象庁は更なる余震へ注意を呼び掛けています。こういった余震はただでさえ苦しい状況に置かれている方たちに追い打ちをかけるようにストレスを増やします。避難所に身を寄せる方々は3万3千人強と減少しているものの、この数字はなかなか動き回れない方たち(ご高齢の方々など)が避難所に多くなる事も意味しています。また、一方で車中泊をする方も増えているかもしれませんし、それによって引き起こされるエコノミークラス症候群も心配されます。試練の中にある熊本ですが、県内外からも応援メッセージも届いています!

親子

 人数が減ってきたとはいえ、どこにも行くところがない方たちにとって避難所は重要な場所であり、継続運営していかなければなりません。日本では基本的に地元の行政が基本的に避難所運営をする事になっていますが、NGOや市民団体と協働し運営する事も増えてきているようです。熊本県上益城郡御船町(以下 御船町)の避難所もまさにそうで、YMCAとの協働によって運営されています。

保育の様子 YMCAの福山さん(写真:左)と地元行政の沖さん(写真:右)はまるで親友のように見えますが、この2週間の怒涛のような日々を一緒に乗り越えたからのようです。この避難所は4月16日の本震後開設されましたが、立ち上げから運営に至るまで、二人三脚で支援活動を展開してきたと言います。

「YMCAさんは、最大限のおもてなしをされていると思います」と沖さんは教えてくれました。実際の避難所運営はマニュアル以上のもので、「刻々と変化する環境下において常に協議しながら進められるという関係性は心強い」との事です。

 避難所の生活はプライバシーが無かったり、将来がなかなか見えなかったり、人によっては健康状態が悪化したりと、ストレスの溜まるものだと思いますが、そんな中でも「ストレスフリー」の環境を目指してこの2人は取り組んでいます。被災された方々の支援という共通の目的を持ち、柔軟さや他者中心の姿勢を持ち続けるこの2人の間には真のパートナーシップが築かれているように思いました。

「娘はまだ4日しか小学校に行けてないんですよね」とYMCAの福山さんは教えてくれました。震災後はなかなか家に帰れず、緊急対応が終わった後の家族との時間を楽しみにしているそうです。それがいつになるのかはまだ分かりませんが、一歩ずつ、少しずつ、その日は近づいている事でしょう。

写真及び英語報告作成:小美野剛 CWS JAPAN 事務局長
要約:CWS JAPAN事務局

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>>YMCAの活動について熊本YMCA緊急災害支援Facebookページをご覧ください


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